月に一度は溺れたい

不真面目に真面目なブログです。感情豊かにセックスしたい。

大事なひと

19:25、寒い外に出た。家の近くのスーパーで暖を取る。
照明は明るく、品物が眩しく見えた。
魚コーナーを、おぼつかない足取りで歩く。

鰤の刺身はまた、今度にしよ。

そんな言葉が頭の中で聞こえた。
野菜コーナーを見ても、調味料コーナーを見ても、声が聞こえた。
優しくて陽気で、いつも私を心配してくれた声だ。


もうよく知られたことだけど、どうしてそんな選択をするのか自分でもわからなくなる時がある。
正直今回もそう。言い切れる。
幸せになれる選択肢がそこにあると分かっていながら、私はそれを選ばない。選べない。


要は、自分が一番大切なのだろう。
未来よりも、今の自分が。
誰かを思うということが、出来ないのだろう。
例えその人が、どんなに自分を思ってくれていたとしても。
その事実が、1番悲しいと感じた。

俺らには明日があるからな。
明日が無くても、明後日があるからな。

その言葉にどれだけ勇気づけられたか分からない。
どんなに辛いことがあっても、楽しい明日があることがどれだけ人に勇気を与えてくれるかを、あなたは教えてくれた。
教えてくれたのに、私ときたら。


明日からどうやってご飯を作ればいい?
明日からどうやって眠ればいい?
あなたがいない生活を過ごしていたはずなのに、あなたがいない生活を想像することが出来ません。

どんなに心で思うていても、伝わらないもんやな。
でも、伝わると、伝わってると、思ってた。
未来は明るいと、思ってた。
「2人の」未来やで。

流れた涙は、苦しい嗚咽は、誰のためのものだったろうか。

でも、そやな、俺が悪い、うん。

もっと違う形で、会えればよかった。
あなたを傷つけるつもりなんて無かった。
イヤホン越しの「おかえり」が好きだった。
疲れて倒れそうになる私を元気づけて、家事・入浴・その他あらゆるケアをしてくれた。
私の性欲までもコントロールして、
「今はそんなことしてる場合ちゃう、寝なあかんで」
と疲れた私を労わってくれた。


私は、あなたが、必要です。
でも私は、あなたを、裏切った。
それは事実。