さようなら
どうして我慢できなかったんだろう。
どうして最後までいい子でいられなかったんだろう。
後悔している。大切にされなくてもいいって、思ってたのではなかったか。
好きでしたと言いたかった。
愛してましたと伝えたかった。
説得力は無いけれど、貴方が1番でしたと、どうしたら伝えられただろうか。
……いや、伝えたところで続かなかっただろう。
甘くて優しい声と、少し冷たくて乾いた手の感触。
意地悪に焦らすような触れ方、躾けるようないやらしい言葉責め。
忘れられるわけがない。
短くて鮮やかすぎる青春だったと思えばいいのだろうか。
これからは真っ当に生きろという事なのだろうか。
考え出せばキリがない。
最後でいいと思っていた。
最後だと思っていた。
その最後さえも、与えてもらえなかった。
泊まりで会えるって言ってくれたのに。
会いたいって言ってくれたのに。
一週間の間に何があったと言うのだろう。
手を繋いでほしい。
抱きしめてほしい。
頭を撫でてほしい。
キスをしてほしい。
もう一度会いたい。
もう一度メッセージがほしい。
もう一度声が聞きたい。
大好きでした。
大好きでした。