月に一度は溺れたい

不真面目に真面目なブログです。感情豊かにセックスしたい。

忙しい方が好き

手元にはツーショット写真。
眺めていると、笑みがこぼれるのが止まらない。
あの人はこれを見て、どんな風に思っただろうか。


束の間、仕事を忘れてバカンスへ。
世代も様々な8名で、飛行機に乗り南下した。
とはいえ関係性はビジネスだし、大はしゃぎはできない。
せいぜい、毎晩飲み明かすくらいが関の山である。

夜通し飲んだ体で、タクシーにぎゅうぎゅう詰めにされる。
南の国にしては涼しい日だった。タクシーの運転手は北から来た我々に気を使って窓を開ける。普通に寒くて震えた。
肩が触れ合う距離。肩の温もりと寝不足に私はうとうとし始める。
気を使って端に寄っていたけれど、意識が遠くなるほどに気にならなくなっていた。

最終夜、8人で0時まで飲み、一旦解散となった。
「そのお酒、飲ませて」
その人がコップを片手に私の隣に来てくれた。
たまたまその場に残った3人で、2時まで喋り倒す。
「仕事が出来るって、どういう事ですか?」
「仕事の9割は準備だよ」
「俺は逆で、その場しのぎで働くタイプだからなぁ。イレギュラーで忙しい方が、楽しいよ」
時間が、いくらあっても足りなかった。
その優しい笑顔の隣りに、ずっといたいと思った。

手元には数枚の写真。
デジタルの時代に、なんとも温かい。
甘いものを頬張るその人の後ろで微笑む私の、なんと幸せそうなことか。
またあの日に戻りたい、と思いながら写真を眺め、1人妄想をオカズに快感に耽っています。