○○歳年上男性の話。

今回の記事は、オブラートに包んで包んで、よく分からない記事になっています。
また、かなり自分に都合のいい解釈も混ざっています。ご承知おきください。

新しい年度を迎えて2ヶ月が経つ。
周囲の環境はまた大きく変わり、ようやく慣れて軌道に乗り始めたような気がする。
以前の職場で見失いかけた「自分」を少しずつ取り戻しながら、ここまで戻ってくるのに2年かかった。

職場の人間関係にも恵まれた。
歳は違えど上下のない明るく透明感のある同僚性。
困っていることは比較的なんでも言える。

別の部署で最初にペアを組んだ方が、これまた丁寧な方だった。
配属されて最初の挨拶に伺った時、昨年まで使ってたユニフォームを渡されて

こんなの、お召しになりませんよね…(苦笑)

と言われた時は、丁寧すぎてびっくりして、いえ、着ます！と言って受け取った。(着てない)

歳はわからないけど、たぶん、15歳くらい歳上だと思う。男性の年齢は、女性の年齢と同じくらい、見た目ではよく分からない。
飄々としてると思えば、ズバッと本質的なことを言う。優しそうに見えて時々毒舌である。そして、少し甲高いけどソフトな話し声。
笑うと目尻が下がるのが、可愛い。

その方は、以前同じ仕事をしたことのある私をたくさん頼ってくださった。
そして、些細な情報も細やかに伝えてくれた。出張の日程も早めに渡してくださった。私も終わった仕事は早めに報告するようにした。
外部文書を作ると、その方と私の連名になる。それがなんだか、嬉しかった。

とにかく、自分にできることなら全てやりたい──そう思って新しい春を迎えた。
しかし、過去は変えられないし変わらない。
たとえ業務はこなせても、同じ業界同士、繋がる人間は選べない。

頼まれた仕事は全うしたい。でも、受け入れることで、もう二度と出会いたくない人物と再び繋がってしまうかもしれない。
そんな不安な気持ちに苛まれ、思い切って管理職に打ち明けた。新年度を迎えて2週間が経った頃だった。
「それは離れた方がいい」
管理職もそう判断し、申し出を受け入れてもらった。
いい職場だと思った。

これにより、ペアを組んだあの人と離れることになった。

管理職からもその方に話がいったようだが、私からも話をした。

気が利かなくてすみませんでしたね…

この人は何も悪くないのに、謝らせたことを申し訳なく思った。
○○さんのような方の力になりたかったです、本当にすみません。
そう言ってるそばから、自分の不甲斐なさに涙がこぼれてしまった。

ここ数日、辛かったでしょう。

そう言われるともうダメだった。

うん、他のところでもあなたの力をお借りすることはあるでしょうから。
この話はもう、ここで終わりにしましょう。
代わりの人への引き継ぎだけ、お願いするけど、いいですか？

牢獄のような場所で、それでも培ったノウハウだったのに、牢獄での記憶によってそれを活かすことは出来なかった。

あとを引き継いだのは、私の後ろの席に座る職員だった。
ペアの方と引き継いだその人とが仕事の話をしていると、申し訳なさと不甲斐なさでしばらくモヤモヤした。
さらに生意気にも、自分にもできる仕事なのに……という悔しさも感じた。
何かあるかも、という可能性だけで仕事を放棄したような気分がして、バツが悪かった。

でも、何かあってからじゃ遅いんだよ？
よく相談できたよ。

彼氏のそんな言葉に、救われた。

私の仕事の道具を見て声をかけてくれた。

最新の道具駆使して！優秀なんですね。

私が行けなかった仕事の話を教えてくれた。

この間の出張は、ウルトラマンみたいでしたよ

ウルトラマン？そんなに凄かったんですか？

3分しか頑張れなかったってことです。笑

廊下ですれ違う時に声をかけられた。

なんだか、○○さんの顔、久しぶりに見る気がしますね。ふふふ。

…こんなに優しくされると、好きになってしまいそうだ。

そういえば先日、その方と引き継いだ人が話をしていた。引き継いで1ヶ月が経とうとしていた。

慣れましたか？メンバーの顔と名前とか、わかります？

「いやー、みんなマスクしてるので、全然ですね…」

あー、まぁそうですよねぇ。…

そういえば私も同じことを聞かれた。

慣れました？○○さんがいた職場の人はみんな熱心だったでしょうが、ウチの人間たちはみんなあまり上手じゃないでしょう。

そんな事ないですよ。ルールをきちんと守って、一生懸命やってると思います。それに、皆さんの顔と名前、やっと分かってきました。

もう覚えたんですか！それはすごいなぁ。…

その時のことを、あの方は覚えているのかな。

追記
年齢が分かったら更新します。