6歳年上男性(A)の話。
語彙が豊富な人は、当たりだと思う。
悲しいかな、人間という生き物は刺激に慣れてしまう。
慣れるとどんな刺激も、飽きて退屈に感じる。
語彙が豊富な人の褒め言葉には飽きがない。だから好感が持てる。
彼はメール友達という形から繋がった。
初めましての挨拶もそこそこに、彼は調教が趣味だと話した。
メールで調教だなんて出来るのかという興味だけで、肯定的な返信をした。
彼は手や足といった、比較的個人が特定されにくい部分的な身体の写真から求めてきた。
そして、語彙豊富に褒めてくれた。
顔も、本当の名前も知らない。
知ってるのは、メガネをかけていることと、瑞々しくて優しい声。それだけ。