月に一度は溺れたい

不真面目に真面目なブログです。感情豊かにセックスしたい。

戻ってきてくださいよ

以前働いていた職場の人と会う機会があった。
既婚なのによくサシで食べたり飲んだりする。


どうやら、その方の学生時代の恋人と筆者が似ているらしい。
お互いにアルコールが入った状態で、前の職場にいた頃彼からそんな話を聞いた。


「昔の彼女に似てるんですよ」
そんなことを言われて、どう反応すればいいか分からなかったけどどこか嬉しかった。
働き盛りの男性の目にも女性として目に映っていることに、どこか安心を覚えたような感覚だったと思う。


公私は混同しないので、ここで書いているような不真面目な関係を職場に持ち込むことはしない。
だけど、人並みに舞い上がったりはする。
家族のことも大切にしながら、職場全体を支える有能なベテランスタッフ。
そんな人と一緒にご飯を食べれることも、恋の話をすることも。


「若い頃に戻って、もう一度ちゃんと恋がしてみたいって、思うんですよ」
40代を過ぎたことを、そんなふうに苦く笑い飛ばしていた。
夢想なら、構わないだろうか。
その方に優しく押し倒され唇を重ねられるところを、頭に思い描いて眠ることは、構わないだろうか。
その人がそんなことを妄想しながら筆者をオカズに一人で果てているんじゃないかと想像することは、構わないだろうか。


「また、戻ってきた時は連絡ください」
わかりました、と筆者は答えた。もちろんです、とは言わなかった。
下心は抑えつつ、好意は伝わるような笑顔だったんじゃないかと思う。